取材で全国を回っていると、他では味わえない、それぞれの地域らしさに出会うことがあります。
今回お話を伺ったfruit gift& café moritaniも、その一つ。地域で育てられた美味しい果物をふんだんに使ったギフトやスイーツなど、ここに来なければ出会えない、味わえない体験を提供しています。
また、moritaniでは人にもスポットを当て、それぞれの自分らしさも大切にしている職場です。果物の煌びやかさに彩られながら、ここで働く人は皆、輝いていました。
伺ったのは島根県西部の益田市。北は日本海、南は中国山脈と雄大な自然に囲まれるこの地域は日本一の清流とも言われる「高津川」が流れ、自然の恵みが豊富な土地です。数ある名産品の中でも果物が有名で、6月ごろに旬を迎えるアムスメロンはとても甘く、とろけるほどの絶品だそう。
そんな益田市の中心、益田駅の駅前にfruit gift& café moritaniがあります。
moritaniではお祝い事の贈答品や、お通夜や葬儀の盛籠など、フルーツギフトの販売と、地産品の販売、地元の物を中心にフルーツをたっぷり使ったカフェの運営、そしてスイーツ制作と3つの事業を行なっています。
カフェの扉を開けると、目の前に広がるのは様々な果物で彩られたカラフルな空間。店内は観光客から地元の方まで様々な方で賑わっており、地方のお店とは思えないほどの活気です。
「私はノリと勢いで生きている人間だからうまく話せるかしら」
そう笑いながら出迎えてくれたのが代表取締役の森谷典子さん。益田出身ですが、色々な経験を積みたいと、東京や大阪を始め、海外にも渡り様々な仕事をされてきたアクティブな方です。
結婚を機に、旦那さんの実家が営むmoritaniに入社された森谷さん。最初は従業員として働き、2017年から代表取締役に就任しました。入社された当時のmoritaniは今とは全く違うイメージのお店だったそうです。
「moritaniは戦前からこの地域でフルーツ屋さんを営んでいて、私で4代目になります。私が入社した頃のお店は、駅前のお土産屋さんのようなイメージでした。カフェも運営していましたが、2階にひっそりと構えていてお店の中は昔ながらの喫茶店といった感じ。お客さんもほとんどが常連さんでした。時代のめまぐるしい変化についていけず、大きな手が打てないまま少しずつ売り上げは下がっており、どうにか立て直さなきゃという気持ちが強かったです」
最初の頃はお店を変えようにも、周りの賛同を得られず苦労したと言います。少しずつ想いを共有してくれるスタッフを増やしていき、代表取締役に就任した3年前から大きくお店を変えていったそうです。
まず手をつけたのがカフェの移設。2階から1階に場所を変え、内装にも趣向を凝らし、入りやすい雰囲気のお店に変えました。またカフェのメニューも一新。女性が喜ぶようなパフェを筆頭にフルーツをたっぷり使ったスイーツメニューを揃えました。昔は週に1個しか出なかったフルーツパフェも今では1日に20個以上も注文が入る人気商品になりました。
「フルーツギフトってお通夜や葬儀の盛り籠の注文が多いですし、何となく高いイメージがあって、入りづらい雰囲気なんですよね。だからまずは気軽に立ち寄れる雰囲気のカフェを作って、でも使っている果物はとても上質で美味しい、そんな洗練された空間を目指しました。カフェには地元の高校生も遊びに来てくれますし、フルーツギフトも観光でカフェに立ち寄った全国の方々から注文をいただけるようになりました」
moritaniの扱う地元のフルーツの上質さを知ってもらうために商品を開発する時にはなるべく島根県のもの使うように心がけています。また、お客様も益田を訪れて、ここでしか食べられないという体験、付加価値にとても喜んでいるそう。
「新商品を作ろうと話し合うとあれもこれもとみんなすごい盛り上がるんです。その流れで気づいたら新しいメニューが出来上がったりします。少しずつお店を知ってくれる方も増えましたが、この和気藹々とした雰囲気を大切にしたいです。有名になってブランド化をしすぎると入りにくいお店になってしまいますよね。あくまで目指すのは気軽に、でも洗練されたお店。あのお店、果物も美味しいけど、店員さんも素敵だよねって言われるようなあたたかいお店を目指してます」
カフェが活気付くことで、mortaniの事業全体が好循環しています。
moritaniでは女性のスタッフが多く働いています。そのため働く女性をどう支援していくのか、そこが課題なんだとか。
「子育て世代のスタッフが多いので、仕事との両立をどう支援していくかを真剣に考えています。私自身3人の子供を育てながら働いていますが、日中は一生懸命働いて、朝夜は子育てと毎日大忙しです。夜に子供が起きたりすれば熟睡できる日もそうそう無くなります。年齢を重ねればここに親の介護が入ってくるかもしれない。女性の一生ってそういったライフイベントに大きく左右されるんです。だから働く女性が楽しく、キラキラと輝きながら働けるような環境にしていきたいと思い、様々な事情に配慮しています」
moritaniで働くスタッフの三浦さんにもお話を伺います。三浦さんは神戸出身で入社3年目。現在はフルーツギフトづくりを中心に、パンフレットや販促用のポップの作成からカフェの手伝いまで、幅広い業務を担当しています。
「私は代表が森谷さんに変わり、新しい体制でお店をスタートする少し前に入社しました。最初は手探りだったのでみんなで協力し合いながらトライ&エラーを繰り返しでしたね。でも少しずつそれが集客に繋がって、訪れる方が増えるたびに頑張ってよかったと感じています」
スタッフ同士で話しあうとアイディアがどんどん出てくるそう。森谷さんもやりたいことがあれば背中を押してくれるので、挑戦しやすい職場なんだとか。
「季節ごとパンフレットを作ろうとか、メニューはもっと見栄えを良くしたほうがいいのかな?とか。みんなチャレンジが好きなので色々な意見が出てくるんです。焼き菓子のブランディングやロゴの製作も話し合いの中から生まれたアイディアなんですよ。自分たちで考えて、工夫を凝らしていけるのですごくやりがあります」
前向きな職場だからこそ、求める人材も好奇心旺盛な人が向いてそうです。森谷さんにどんな人と働きたいか質問すると、自分らしさというキーワードを教えてくれました。
「私自身が海外に行ってみたり、人とは違う経験をすることで自分らしくなれると考えていました。でもそれは違うと気づいたんです。自分らしさって場所や環境に左右されるものじゃないんです。どこにいても、何をするのも、自分で考え選び取っていくことが自分らしさを作っていくんです。
だから採用に関しても、学歴やどんな企業で働いていたかという表面的な情報ではなく、そこでその人が何を実現したのか、どんな思いで働いていたのか、そこを聞くようにしています。まずは笑顔、そして前向きに、何かに真剣に打ち込んだことがある人ならば楽しく働けると思いますよ」
この自分らしさへの考え方はお店に関しても同じだといいます。都会に支店を出すのではなく、この地域にmoritaniがあることが最も大切。益田は自然に恵まれ、心豊かに過ごせる場所。だからこそ“地方だからできない”ではなく、“地方だからできること”を今後も追い求めていくそうです。
「このお店を見て、羨ましい!あんな風に楽しく働きたい!そう思ってもらえる会社にしていきたいんです。若い方は特に地方には何もないと思ってしまいがちです。だからmoritaniをこの地域に根ざしながら大きくしていくことで、益田に住む人々が、里帰りで訪れた人が、益田にはこんなにいい会社があるんだぞ!って自慢できるような会社を目指しています。その中で地域のホテルや飲食店と協力しながら地域全体の活性化につなげられたらいいですよね」
みんなが誇れるお店がmoritaniの目指す未来です。一度訪れてみたい、一緒に働いてみたいと思った方はぜひ直接問い合わせてみてください。代表の森谷さんの人柄と、きらきらした果実に囲まれながら働く魅力はあなたを引きつけて離さないはずです。
求人募集要項 | |
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企業名・団体名 | fruit gift& café moritani(有限会社森谷) |
募集職種 | 販売員 または パフェシエ |
雇用形態 | パートタイム |
仕事内容 | <パフェシエ> フルーツカフェにて、パフェ等の商品の製作、未経験でも丁寧に教えます。 <ギフト> フルーツショップでの商品販売、また、ギフトの作成。 併設するカフェでの接客、提供業務。 ごくまれに配達業務 |
採用人数 | カフェ(パフェシエ)1名、ギフト1名 |
給与 | 時給800円(土日祝日 時給+100円) 昇給あり |
福利厚生 | 賞与あり(年2回) 社会保険あり(雇用保険(週20時間超の場合)、労災保険) 退職金あり 交通費補助、社割・社員登用制度あり |
勤務地 | 島根県益田市駅前町25-32 fruits & gift moritani |
勤務時間 | ライフスタイルに合わせて相談 勤務時間8:30~17:30の間 |
休日・休暇 | ご希望に合わせて相談 |
募集期間 | 〜2020/10/25 |
応募資格・選考基準 | 経験は問いませんが、どんなことを大切にし、どんな風に生きてこられたのかを大切にしています。 素敵な笑顔で接客できる方をお待ちしています。 |
選考プロセス | 1. 本サイトからのお申し込み 2. 書類選考 3 . 面接 |
その他 | moritaniHP |