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100種類もの美味しいを届ける

こちらの求人は募集が終了しました。
ご応募ありがとうございました。

「お客さんは、おいしい野菜を買うためにわざわざここまで来る。その行為に幸せを感じてやってくるんです。だから、うちの野菜はおいしくなきゃいけない」
野菜を通じて幸せな瞬間を作るために、努力を続けている農園があります。

千葉県千葉市にある株式会社高梨農園。こちらでは生産を担当する従業員を募集しています。農業を志す人にとって、何やらとても面白そうな所です。


何十年も、お客さんと向き合って野菜を売るスタイルを続けてきた高梨農園が守るたったひとつのこだわり。

“うちの野菜はおいしくなくちゃ”

とてもシンプルですが、そのこだわりを守ることは容易ではありません。なんといったって、作っている野菜は年間100種類にも及ぶのですから。

100種類って、ちょっと想像できない多さではないでしょうか?

とんでもないですね。と言うと、

「ええ。とんでもないんですよ」とさらっと答えて下さったのは、代表取締役の高梨豊さん。


「うちは100%直売です。直売所で一般のお客さん。あとは市場や、飲食店が直接来て買ってくれる。作って売るだけです。特別な、かっこいいことはしてないんです」

直接買い付けに来てくれるお客さんに売っている分と、近隣の直販所等での販売で作っている野菜はほぼ全て売れてしまうので、ほとんどロスがない状態だそうです。


—特別なことをしていないと言いつつも、多品種を生産しながら、売れ残りを出さない。それってすごく難しいことなのでは?

「そうですね。作って、売る。その組み合わせが難しいんですが、父の生産技術がすごいんです。難しい野菜を作る、他の人が作れない時期に作る。売れる品種を先読みする」

—“質”を追求しはじめるのに、何かきっかけがあったんですか?

「父と母が直売を何十年もやってて、お客さんと対面で商売をしてきまして。おいしくないと、ここまできて買ってくれないと。買う条件として、高い安いの条件よりもまず美味しいことがあるらしいんです。おいしいものを買うことによる幸せ。それを味わうためにみんなここまで来るらしいんです。おいしいスイカをわざわざここまで買いに来る。その行為自体が幸せ。そこを実現するために、何十年も前から自家製の堆肥を作ったり生産方法を研究し続けてるんです」

直販を始めた当初の様子
当時は直販は一般的ではありませんでした

 

そう、高梨農園の野菜づくりは堆肥づくりから。刈り取りが終わった田んぼから、稲わらと籾殻を数日かけてトラックで何台も集めたり、九十九里の水産会社さんから煮干しを買う。他にも色んな材料をたっぷりと入れて、1年発酵させて堆肥を作る。とても手間ひまのかかる作業です。

「なんでこんな大変なことをしなくちゃいけないのかと初めて入ってきた人は思うかもしれない。わざわざ作らなくても、買ってきた化成肥料を使って野菜はできるんですよ。それは他と変わらない普通の野菜。でもうちはおいしい野菜を作っていくんです」

コストと手間ひまをかけて作られるこだわりの堆肥

 

それがうちの使命です。と言うように、きっぱりと宣言する豊さん。

じつは、元々農業をやろうとは全く思っていなかったそう。

—どうして今のような考えになったのですか?

「戻ってくる前は、インターネット関連の仕事もしてて、そっちの仕事を続けていくっていう選択肢もあって。でも、いわばその仕事は他にもやり手がいる。ここはやっぱり自分の元々の家なので。それにうちの仕事に加わってみて、自分のやるべきことが見えてきたんですよね。自分が加われば、もっともっと高梨農園をよくできるし、大きくなれる。そう思って、戻ってきたんです」

—その、自分にできることってなんだったんでしょうか。

「野菜を売る力ですね。事業に入ってから、直販の中でも流通の動きを工夫して、自分の動きを小さくして、効率化を図りました。5、6年前頃でしょうか。野菜を持っていく場所が偏っていた時期があって。そこに頼りきりになってしまうと、もしそこで問題が起きた時にうちまで傾いちゃうなって。それで考え直して、もっと地元の飲食店さんを増やしていこう、大事にしていこうと思って取り組んできました」

業務改善をして、注文対応に力を入れて来ました。八百屋さん、飲食店さんから電話が来て、注文いただく。担当社員が注文受けて、今畑にある野菜や、今後の収穫の見通しをお客さんにきちんとお知らせする。窓口担当は、生産担当の従業員とコミュニケーションを密にとり、畑の状況を把握した上で、各取引先のニーズにあわせて返答したり提案したりします。


「今では当たり前のことですけど。なかなか農家ではできないんですよ。それができるかできないかで、お客さんがつくかどうかが決まります」

各ボジションの社員同士がコミュニケーションを取り合うことが大切、と言います。

こうした取り組みで千葉駅県内の飲食店を中心にじわじわとファンは増え、年商は倍増しました。うちにも届けて欲しい、もっと量が増やせないか?という相談も多く寄せられます。

入社1年半、農業歴10年の千葉さんにもお話を伺ってみました。

ご家族と一緒に、都内から地元である千葉への移住を考え、県内の農業法人を数件訪ねたのちに高梨農園に入社しました。


—数件まわった中で、高梨農園を選んだのはなぜですか?

「少量多品種をやってて、雇用してるところってなかなかないんですよね。これだけたくさん作ってて、人も雇って回せるってことは、やり方がうまいってこと。そういうのを学べたらなと思って入社ました」

—実際に入社してみてどうですか?

「やっぱりすごく上手いと思います。作付けが一番難しいんだけど。いろいろな種類をやると作付け期間が長いものもあれば短いものもあるから、畑を遊ばせないで、利益を出しつつ回していくってのは難しい。1年経ってみてもどうなってるんだか全然わからないけど、すごいんだなってことは分かる」

作物を収穫し終わった畑のスペースに、空白期間を開けることなく次の作物を植えていく。そのための苗をあらかじめ育てておく。そのタイミングや、植える種類の選定がずれないよう、コントロールしていくことが非常に難しいのです。


千葉さんは以前は大規模の農業法人で働いていました。完全分業制だったため全体像が見えなかったそう。効率はいいけれど、日々同じ作業をこなす中で、モチベーションを維持していくのは難しいと言います。働いていた間も、職場から離れていった同僚を何人も見送りました。

—前職を辞める際、独立という選択にならなかったのはどうしてですか?

「一人でやるよりも、法人をビルドアップしていったほうが、時代に合っている気がするんですよ。だから売り上げに貢献していきたいなって。今農業やめる人多いじゃないですか。だからチャンスかなって。雇用してる法人はどんどん人が欲しいし、作付けもそれに合わせて広げられるし、技術と合わせて、販路も豊さんがやってくれてるし。面白いですよね。独立するよりも、こっちのほうが面白い」

—日々、どういったことが面白いと思いますか?

「前は本当に大きな会社で。だから今、毎日やることが違うなんて意味わかんないっすね。前の経験が全く生かせない。厳しいけど、面白い。学ぼうと思ったら、全部学べます。帰ってから勉強して、なんでこれやってるのかとか何十品目もやってるから、全部勉強しようと思ったら本当時間が足りないですよ。深く掘れば掘るほど面白いし、追求できる。膨大な勉強が必要です。毎日子供と遊んで、寝静まってから勉強してます。」

農業は10年やらないと分からないと言われても、10年経っても分からないことだらけだよ。と笑う千葉さん。作業内容をメモにとり、まるで新人さながらに勉強の毎日です。

もう一人、高梨農園での毎日を教えてくださったのは竹内さんという女性。

農業系の学校を卒業し、実家近くで就職先を探していたところ高梨農園と出会い、今年で入社5年目。千葉さん同様、多品目の野菜を作っているところに魅力を感じて入社しました。


—毎日のお仕事はどうですか?

「毎日違う仕事がいろいろあるので飽きないです。動いたり、作業自体が好きなので、楽しいです。デスクワークとか、全然できないので。座ってらんないです。男性と女性で仕事内容が変わるので、力仕事で大変ということもあんまりないですね。農作業なので、そりゃそうなんですが、今年の夏はもう暑くって。それは大変でした」

—どういう人と一緒に働きたいですか?

「明るくて、自分から意欲的になってくれる人。自分もやるぞっていう気持ちになるので。一緒に頑張ってくれる人がいいな」

ふふふ、と笑う柔らかい雰囲気の竹内さん。高梨農園には女性も多く働いています。

畑にはイタリア野菜を始め
珍しい野菜がたくさん植えられています

 

最後に、希望する人材像について豊さんに聞いてみました。

「まず健康であることが第一です。特殊な専門的な知識がなくても働けますからね。それでも活躍できる職場です。次に大切なのは、どうみんなと連携して仕事していけるのかです。そのためのコミュニケーション能力はほしいなと思います。たくさんの品目を扱っていて、それぞれが様々なことを担当する職場だからこそ、ちょっとした気づきを共有することがとても大切なんです。そういうチームワークを大切にできる人が向いているんじゃないでしょうか」

「そしてやはり、高梨農園で、どんなことを目指すのか。農業は大変な仕事です。その中で頑張るために、自分の目標を持っていることは不可欠です」

どの職種にも言えることかもしれませんが、同じ業界でも、働く場所によって、経験することは全く違ってきます。経験値は、ものの見えかたを変えてくれるもの。高梨農園で、たくさんの経験値を積んだ後に見える景色は、どのようなものなのだろう。

取材を終えた後、そんなことをふと考えました。

あなたは農業というフィールドで、どんなことを実現したいですか?

求人募集要項
企業名・団体名株式会社高梨農園
企業・団体情報【業種】農業
【設立】2014年3月
【資本金】500万円
【従業員数】8名(社員7名パート1名)
募集職種農業スタッフ
雇用形態正社員(試用期間3ヶ月)
仕事内容作付け:トンネル作り、播種、定植等
管理:ハウス、トンネルの温度管理、生育状況の確認、除草等
収穫:各種野菜の収穫作業(一年中収穫物があります)
調整:野菜の洗浄、袋詰め等
販売:自社直売所での販売業務、注文対応、配達業務等
その他農作業全般
採用人数2名
給与月給230,000円程度
昇給あり
福利厚生・賞与あり(業績に応じて)
・社会保険(厚生年金・健康保険・雇用保険・労災保険)
・食材用の野菜支給あり
勤務地千葉県千葉市若葉区大宮町2104
勤務時間夏季7:00〜17:30
冬季7:30〜17:00
休憩90分、実働8時間
※天候や状況により、始業時間、就業時間の変動あり
※時間外勤務も状況により発生します
休日・休暇週休1日
正月休暇あり
住宅近隣家賃相場32,000円/月〜
※家具・家電の貸出可能(要相談)
募集期間〜2019/4/1
応募資格・選考基準運転免許(AT限定可)
選考プロセス1.本サイトからのお申し込み
2.書類選考
3.面接
4.1日〜1週間の研修
※不採用理由についてのお問い合わせにはお答えできません
その他

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