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地域に根ざした本物の
「地」ビールを作る

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ご応募ありがとうございました。

群馬県嬬恋村、標高1200mの浅間高原は夏でも清涼な空気が流れる、とても清々しい地です。有限会社浅間高原麦酒は、レストラン『嬬恋高原ブルワリー』の運営、そして現在地ビールの醸造・販売に力を入れて行っています。

そんな嬬恋高原ブルワリーでは、ビール醸造スタッフを募集します。


「飲んでくれる人とのつながりを残したビールにしていきたい」

そう語るのは、代表取締役の黒岩修さんです。一筋縄では行かなかったというビール作り。これまで、どんな思いで作り続けてきたのでしょうか。

はじめに、ビール作りをしている工房とすぐ隣に併設している畑を見せていただきました。嬬恋高原ブルワリーでは、ビールの主原料となる、大麦、ホップの自社栽培も行っています。

ホップや大麦を自社栽培している小規模ブルワリーは、全国でも数軒しかないそうです。


「最初は地ビールっていっても、水しか地元のものは使ってなくて。どこが地ビールなの?って。だからまずホップを作り、そのあと麦を作りはじめました。寒冷地なので栽培が難しいんだけど、東北から麦を分けてもらって育てています。ホップはアメリカから苗を送っていただいて。ホップはビールに香りと苦味をつけるんですけど、大切なのは鮮度と品種。収穫してから香りがどんどん落ちちゃうから、すぐに冷凍しておくんです」


麦芽を作るようになってからは約5年。試行錯誤を繰り返し、やっと思っている風味を出せるようになってきたと言います。麦芽づくりは、水の量、時間、発芽温度、引き上げタイミング、乾燥温度、最高温度のかけ方など、様々なポイントに気を配って行われるそう。

ー栽培から考えると、麦芽作りだけでも相当のコツがありそうですね

「いやあ、本当に。多いよ」

そう笑いながらも、鮮度のいい地元の材料で、香りのいいビール作りにこだわりたいという思いには一切妥協しません。

全種類のビール原料を自社栽培でまかないきれていない現状ですが、群馬県内の契約農家さんから大麦を仕入れるなど、できるだけ土地のもの、つながりのある材料を使う努力をしています。

左から2番目が嬬恋ペールエール 自社栽培の麦とホップを使ったフラッグシップ

 

ー黒岩さんがビール作りを始められたきっかけはなんだったんでしょう

「もともと父の会社で建設業をやっていたんですが、仕事の傍ら、趣味の範囲でビール作りをしていたんですね。それで、人に飲んでもらいたいなっていう気持ちがあって、30歳の時に酒税法の改定があって、製造量が下がったんですよ。それがきっかけで、若い勢いもあったので思い切って醸造業へ転身しました。それから20年間、レストランの経営と群馬県産原料での地ビール作りを行っています」

自作のピザ釜

 

もともと凝り性で研究熱心な黒岩さん、未経験でも工夫してなんでも作ってしまうそう。ビールの製造ももちろん、お手製のピザ窯から作られるピザをいただくと、その本格さと美味しさに驚かされます。


ービール作りが軌道に乗るまで、どれくらいかかりましたか?

「本当に最近ですよ。どのビール会社さんも言うんですけど。苦しい時代だったねって。酒税法が改定されてからクラフトビールが盛り上がっていたのは本当に1、2年くらいで、ブームが去ってからは10年ぐらい苦しかったです。その時体力のあるところはみんな辞められたんですけど、うちは力がなかったからやらざるを得なかったんですよ。まあ、いつか認めてくれる人が増える時がくるだろうと思ってたので頑張ってこれたんですけどね」

苦しい時期が長く続いたクラフトビールの業界ですが、近年市場の流れが変わってきていると言います。

「お客さんの理解度が全然変わってきてますよね。10年前にはこんなのビールじゃないでしょって言われてたものが、今は個性として評価されるようになってきて」

かつてはクラフトビールのコクや香りという個性が、受け入れられませんでした。そのためビールのイメージである喉越しを強くしようと、炭酸を追加したり試行錯誤していたそうですが、今では個性を楽しんでくれるお客様が増えたそう。

「どうしてこういう味に仕上がっているのか、原料から作っているからこそお客様に説明できます。それに最近は、そういうニーズが増えてきている気がするんです」

ー商品の背景まで知りたいという方が増えてきているということですか?

「そうです。だから直接説明できるのはいいかなって。レストランで提供するときも、カウンターでお話しながら出しています。それが結構喜ばれて」


クラフトビール人気の再燃もあり、今では年間生産量の30トンがほぼ完売しているそう。

「外販はよく伸びていて。最近になってようやくレストランを人に任せられるようになったので、商談会に行けるようになりました。まだまだ販路はありそうなのでもっと拡大していきたいなと思っています」

「仕込量を増やすことができれば、もっと価格を抑えて手にとってもらいやすくなる。みんなに飲んでもらえる価格帯にしていきたいんです」

ビールの売れ行きが好調である一方、4月から8月はレストランの繁忙期。ビール作りにほとんど手をかけられないため、生産が追いついていない現状です。機械も揃えてある。販路もある。あとは人員がいれば、というのが悩みの種です。

ー仕事のなかで大変なことも教えていただけますか?

「意外かもしれませんが、ビール作りの仕事ってイコール洗浄なんですよね。仕事のほとんどが洗浄・殺菌・詰め。思っている以上にかっこいいところは少ないんです。洗うっていう作業に追われて、体力勝負。そういう所がイメージと違うってなっちゃう人も少なくないんですね」


「他にも難しいのは、外国製品の機械に不具合が起こったとして、自分で対処していかなければならないこと。ビールを作っていて途中で機械の調子が悪くなったとしても、なんとかして最後まで持っていかなければならないんです」

ビールのアルコールを作る、酵母。生きている菌の動きをコントロールして、環境を整えてあげる為に、機械を使いこなさなくてはならないのです。

それだけ大変なことがあっても、ビール作りは面白い、と黒岩さんは断言します。

「新しいフレーバーを試す時なんかは『こうしたら、どうなるんだろう?』って、出来てみないとわからないことがすごく多い。それが美味しくできると嬉しいです。この間新しく作ったのもそろそろお店に出しますよ。すっごい苦くて。なかなか面白い出来栄えです。苦味成分は事前に情報が出るんですけど、やっぱり出来上がってみないとわからないので。その辺も面白いといえば面白いし、不安といえば不安です」

ー出来上がってみるまでハラハラですね

「後で後悔したくないので。手を抜くことで商品に対して、あの時こうしておけばよかったと後悔の気持ちを持ちたくないから、細かいところまで自分で決めて、ルーティーンにしていくわけです。夜も寝れないほど悩むんです。後戻りするけれどもやらなきゃいけないことがある」

ものづくりはなんでもそうだと思いますが、と静かな口調でつぶやきます。静かな中に、確かな芯を感じる言葉です。無意識に背筋の伸びるような。

ーやりがいを感じる瞬間はどんなときですか

「物産展なんかに行って飲んでもらうと、おいしいっていってもらえるじゃないですか、そういう時はやっぱり『ああーよかった!』なんて思いますよね」

お客さんの反応を直接見られる瞬間が一番の喜びという黒岩さん。飲み手の生の声を聞けるように、月1回、レストランで地域の方向けに『つまブルBARナイト』というイベントを開いているそうです。

レストラン『嬬恋高原ブルワリー』

 

「普段レストランには、地元以外の観光のお客さんがほとんどで、村の人はあんまりこないんだけど、イベントは村のお客さんがきてくれる。こういう風なことしてるんだよっていうのを少しでも皆んなに知って欲しくて、7人くらいのお客さんに試飲してもらいながら、ビールの説明をしたり」

参加した地域の方の反応も、「楽しかった」「こんなこと知らなかった!」と上々だそうです。

「バーカウンターの中に入ってお客さんと話す役に、この近くで他のものづくりをしてる人にも入ってもらってます。最近だと梅農家さんとか、嬬恋でナイフ作ってる人とか。そういうことって村の人もあんまり知らないじゃないですか。それで一緒に知ってもらえて、ちょっと面白いイベントになってきてるんです」

嬬恋の中で頑張っている人、思いのあるものづくりをしている人というつながりでゲストを呼び、だんだんと輪が広がっています。

地元産の材料をビール作りやレストランに使うだけでなく、こういった取り組みでも、地元との豊かなつながりを作り出しています。

「生産を拡大していっても、手作り感は残したいんです。飲んでくれる人と、つながりが感じられるものを作り続けていきたい」


ー最後に、今回の求人では、どんな人に来て欲しいですか?

「ビール醸造を一緒にやってもらって、そのうち工場長として活躍してほしいと思っています。資質としては、そうですね、やっぱりビールが好きっていうことがまず大切かな。あとは自分で目標や、楽しみを日々の中に見つかられる人が合ってるんじゃないでしょうか。冬場、僕と一緒にアイアンワークやりたいって方も大歓迎ですよ(笑)」

地のものにこだわり、品質にこだわり、お客様とのつながりを大切にする。

そんなビール作りをしてみたい方は、嬬恋ブルワリーの門を叩いてみてください。

求人募集要項
企業名・団体名有限会社浅間高原麦酒
企業・団体情報【業種】サービス業・ビール醸造業
【設立】1966年3月
【資本金】700万円
【従業員数】3名
【設備】ブルワリー、レストラン
募集職種ホール・キッチンスタッフ
ビール醸造見習い
雇用形態正社員
通年スタッフ(社員登用有)
仕事内容・醸造全般及び充填作業
・展示会での販売促進
・配達発送業務
・接客
・厨房業務
採用人数1〜5名
給与月給150,000〜180,000円
昇給・時間外手当あり
福利厚生・賞与あり(年2回)
・社会保険(厚生年金、健康保険、雇用保険、労災保険)
・住宅補助あり(宿泊施設あり)
・退職金あり(勤続年数による)
勤務地群馬県吾妻郡嬬恋村大字大笹2193−27
勤務時間10:00〜21:00
休日・休暇週休2日 年間休日95日
冬季長期休暇有
住宅社員宿舎要相談
家賃相場4万円/月程度
募集期間〜2019/2/13
応募資格・選考基準年齢18〜32歳
リゾートの仕事に興味ある方
冬季に何かやりたいこと(スノーボード、オーナーと一緒にアイアンワークをしたい方)大歓迎
選考プロセス1.本サイトからのお申し込み
2.書類選考
3.面接
※不採用理由についてのお問い合わせにはお答えできません
その他

有限会社浅間高原麦酒HP
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