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SDGs支援モデルを活用して
ビジネスチャンスを拡げよう

SDGsアクションプラン2019では中小企業のSDGsへの取り組み強化が示されましたが、実際のところ、中小企業におけるSDGsへの取り組みはまだまだ盛り上がりを見せていません。

その理由としては、重要度は理解したものの、取り組み方がわからないと言った声や、取り組んだことによるメリットが想像できないなどの意見をよく耳にします。

そう言った状況を解決すべく、昨年から関東経済産業局が長野県と提携し、SDGsを活用して、地域中小企業の企業価値向上と競争力の強化について検討を行ってきました。その一つの答えとして今年の2月に関東経済産業局より「SDGsに取り組む地域の中堅・中小企業等を後押しするための新たな仕組み(支援モデル)」が発表されました。

各企業や自治体がSDGs推進へ舵が切れるようにどうしたらハードルが下がるのか、それを着眼点で考えられた支援モデルとなっています。まだまだ中小企業においてSDGsの認知度は低いですが、今回の支援モデルによって今後SDGsに取り組む企業が増え、より身近な存在になっていきます。

中小企業経営者、またそれを支える地方自治体の担当者はこれを把握し、活用することでメリットをしっかりと享受できればば、今後の地域経済や、企業活動にとって良い影響があるはずです。

 

支援モデルを理解してSDGsに取り組もう

今回発表された支援モデルの目的は①地域企業においてのSDGsの認知度の低さ、また取り組み方法がわからないなどの課題の解決②地方自治体が抱えるSDGs推進支援のための地域ごとの具体的な施策の検討をしやすい環境を作る。といった点です。

その目的を達成するために、今回の支援モデルでは中小企業が容易にSDGsに取り組んでいるという宣言をできる参考ツール(地域SDGs推進企業応援制度(仮称)骨子)を示すという方向性になっています。

その参考ツールに示される応援制度の中身は下記の通りとなります。

 

企業は上記の要件を満たすだけでSDGsの考え方に沿った事業計画の立案、企業の体制づくりをすることができます。今までは企業が自分たちで、SDGsを理解し、自分たちで課題を考え、取り組みをしていくという行程が必要でしたが、このツールによりそのSDGsに取り組むハードルを大きく下げることができます。

また地方自治体はこの参考ツールを元に自分の地域が直面する課題を落とし込む(ローカライズする)ことで、自分たちがどのような課題解決に向けて取り組むべきか、また自治体として支援すべき活動を決定しやすくなるのです。

今まで漠然としていた“SDGsへの取り組み”という言葉がずっと身近になったのではないでしょうか。

支援モデルを活用して自治体から太鼓判をもらおう

今回の取り組みによって想定されるメリットは様々あります。その中で、支援モデルに参加した企業は自治体からSDGsに取り組んだ企業としての認定を受けれるという点が、中小企業にとって最も恩恵があると考えられます。

現在大企業ではSDGs、ESG共に認知度も高く、対外的にもそれらへ取り組んでいることをアピールしています。また周りからはそれに遵守した企業活動を求められています。そう言った状況下で、大企業は取引先などにも、同様にSDGsへ取り組んでいる企業を選んでいこうとしています。

今回の支援モデルによって、SDGsに取り組んでいることを宣言している中小企業にはこれらの大企業とマッチングし、新しい取引先になれるチャンスがあります。

また自治体から認定されることにより、自治体の支援も受けやすくなります。例えば自治体からの補助金や、低利融資制度などの資金面での補助が受けられたり、自治体が運営する企業紹介サイトでは認定企業として優先的に紹介してもらえる可能性が高いです。また認定企業同士の交流会や勉強会など、積極的に情報交換の場にも呼んでもらえるはずです。

今回の支援モデル概要では出口戦略としてSDGsに取り組む企業へのメリットを用意することが重要であると示されており、上記の支援がしっかりと受けれるはずです。

関連した話として、先日東京東信用金庫が企画した「48時間デザインマラソン製品化プロジェクト」の成果発表会において、中小企業3社が新製品を発表しました。

この3社はそれぞれSDGsの考え方を学んだところから、各々で解決したいゴールを捉え、商品開発に踏み切ったそうです。SDGsがヒントとなり新製品のアイディアが出てきたり、SDGsへの興味がある大企業との取引が決まったそうです。

早速SDGsに取り組むことのメリットを享受する企業も出てきています。あなたの企業、地域が発展していくために、SDGsを利用する価値は日々増しています。まずは今回の支援モデルの内容をしっかりと理解し、SDGsに取り組んでいくことが重要です。


参考:関東経済産業局「SDGsに取り組む地域の中堅・中小企業等を後押しするための新たな仕組み(支援モデル)」
   関東経済産業局 48時間デザインマラソン 製品化プロジェクト ~SDGsを通じた中小企業の価値向上の取組~

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