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ミレニアル世代が
地方を変えて行く

ミレニアル世代とは1980年代から2000年代初頭までに生まれた人たちの総称です。インターネットが普及した環境で育ったデジタルネイティブ世代で、ITリテラシーに優れています。デバイスの使い方はもちろんのこと、情報の選択、収集、活用、編集、発信が得意です。その一方、共同体への帰属意識が強く、仲間とのつながりや、社会貢献、ボランティアにも関心が高いと言われています。

情報リテラシーを武器として使え

ミレニアル世代は、上の世代にはない強力な武器があります。それこそITリテラシーなのです。物心ついた時からインターネットや様々なテクノロジーと触れてきた世代。そのITリテラシーの高さは武器として課題や困難を乗り越える時に活躍します。SNS、AI、ビックデータやシェアリングエコノミーなどのテクノロジーの変化に敏感で、抵抗なく取り入れることができます。そのため、ミレニアル世代は固定概念にとらわれずに時代の変化に対応しやすいという特徴があります。

世界は今、信じがたいスピードで変化しています。特に成熟した国家においては、その変化はあまりにも早すぎます。当然、国民の思考、政治を含む社会制度の整備は追いつけません。テクノロジーの進化により昨日まで不可能だったことが、今日には可能になる。そのスピードについていけるのはデジタルネイティブであるミレニアル世代に他ならないのです。固定観念にとらわれない柔軟な発想が求められている時代に、その武器を最大限に活用し、ビジネスに応用することで企業の第一線で活躍できると認識する必要があるのです。

地方に必要な変化とは

課題先進国の日本では様々な問題に直面しています。特に、消滅が叫ばれている地方では課題解決のために行動することが求められます。人口減少、高齢化、人手不足に悩む地方こそ、生産性の高い手法や技術、すなわちITやテクノロジーを活用し、取り入れていくべきではないでしょうか。それらを駆使すれば業務の効率化により生産性は上がり、所得向上や負担軽減につながる可能性があります。しかし、そういったITやテクノロジーは簡単に浸透していないのが現状です。

なぜならば、地方の意思決定の中枢に使いこなすことのできる人間が少ないからです。行政はもちろん、後継者不足や人手不足を叫んでいる民間経営者の多くはテクノロジーを取り入れることに躊躇しているのです。無駄に複雑化された業務内容や、デジタル化されているとは言い難い業務環境などの古い価値観で働いている組織は依然として存在しています。

地方にはダイバーシティー(多様性)が圧倒的に足りていません。若者が活躍できず、肩身の狭い思いをしている地域では、変化を起こすことは難しいでしょう。新しいテクノロジーやビジネスモデル、概念を理解し、積極的に取り入れることは、地方にとって大きなメリットをもたらします。

 

今こそミレニアル世代が活躍すべき

そこで、テクノロジーやインターネットを使いこなせるミレニアル世代の重要性が急速に高まっています。インターネットとビジネスは、すでに切り離せないものになっているからです。伝統や地域文化に根ざした産業にミレニアル世代がイノベーションを起こすことは難しくないでしょう。しかし、単純にイノベーションを起こすのではなく、地域や事業の歴史、伝統を重んじ尊重することを大切にしなくてはいけません。古きを温めて新しきを知るといった想いの上に、新たな価値や変化を見出すことが出来るのです。

ローカル企業イノベーターが必要になる

ローカル企業には、優良な企業や産業は存在してますが、まだまだ人材が十分ではありません。人手不足というよりも、変化を起こせる人材不足といった方が適切です。そういった人材は主に都市部に集中しているためローカル企業では不足してしまうのです。そのためローカル企業では、若くても能力ややる気さえあれば十分なチャンスが与えられる可能性があります。

高齢化が進み後継者不足、人材不足の地方は裏をかえせば変化させることが容易になり得ると言えます。この変化に対応すべくテクノロジーをビジネスに組み込み、最適化していくことが求められる時代。デジタルネイティブであるミレニアル世代の裁量権は今後拡大することでしょう。同時に、若くして責任ある仕事を担いやすくなり、自分の理想を構築しやすい環境が地方には整いつつあるのです。自分で変化を起こせる場所に魅力を感じている鶏口牛後な考えの若者は少なくありません。だからこそ、主体性を持ち変化させていくことのできる地域、裁量権を与えチャレンジさせてくれる企業が望ましい姿であり、そこを中心に人が集まるようになるでしょう。

また、地方の中小企業では細かい分業制が敷かれていないため個々の負担が大きいと同時に学べることも多いのです。B/S、P/L、キャッシュフローの財務状況を把握し、当事者意識を持って経営に参加することができます。なんとなく、指示されたからではなく、自ら考え行動していくことにやりがいを感じることが出来るはずです。このように、ミレニアル世代はローカル企業イノベーターとして地方を変えて行くことが出来るのです。

既存の業態や概念に新しい風を吹かせることこそ、ミレニアル世代の役割であり、これからの未来を作り上げて行くのにふさわしい行動ではないでしょうか。一人一人が自分のポテンシャルを最大限発揮できる場所を見つけて、その場所で理想を追い求めてみてください。お金、やりがい、生き方。どんな理想でも構いません。その小さな積み重ねの延長線上に地方創生があるのではないかと思うのです。